マンモス牙とは、マンモスの牙のことを指します。昭和中期から印材としてよく用いられているのは象牙ですが、ワシントン条約によって輸入が難しくなったことから、象牙によく似ているマンモス牙が印鑑に使用されるようになりました。マンモスは紀元前1700年ごろに絶滅して現代では存在していない動物です。しかしマンモスの牙はシベリアやアラスカなどの永久凍土の中に冷凍保存されたため手に入れることができます。マンモス牙でできた印鑑は、比較的多くのはんこ屋さんで一般的に販売されています。実印や銀行印として使用できるほど耐久性は高く象牙と同様に高級印材として扱われています。直径12ミリメートルのものなら2~3万円程度、直径18ミリメートルのものなら4~6万円程度と、希少価値の割に入手しやすい価格で購入できます。欠点としては「シミが出ているものがある」「象牙に比べると少し黄身がかっている」「亀裂が入っているものもある」などが挙げられます。しかしながら、これを「古代の素材らしくていい」と感じる人もいます。